診療支援
治療

血管腫,脈管形成異常
vascular tumor and vascular malformation
神人正寿
(和歌山県立医科大学教授・皮膚科)

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GL血管腫・血管奇形・リンパ管奇形診療ガイドライン2022年改訂版

ニュートピックス

・難治性のリンパ管奇形に対して,mTOR阻害薬であるシロリムス内服薬の適応追加が承認され,治療選択肢が増えた.

治療のポイント

・一般に自覚症状には乏しく経過観察可能なこともあるが,機能的・整容的に問題になる場合は治療介入を検討する.

・治療介入する場合,一般に浅い病変では各種パルス色素レーザー治療,深在性の病変では外科的切除や血管内治療が主体となるが,乳児血管腫やリンパ管奇形では薬物療法が可能である.

◆病態と診断

A病態

・皮膚や軟部組織において広義の「血管腫」とよばれる病変は,ISSVA(International Society for the Study of Vascular Anomalies)分類により大きく2つに細分される.すなわち脈管性腫瘍は血管内皮細胞の増殖による腫瘍性病変で,一方

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