診療支援
治療

絨毛性疾患
gestational trophoblastic disease
梶山広明
(名古屋大学大学院教授・産婦人科学)

頻度 あまりみない

ニュートピックス

・化学療法に抵抗性を示す難治性絨毛性腫瘍に対する免疫チェックポイント阻害薬の有効性が報告されはじめている.ただし日本では高頻度マイクロサテライト不安定性を有する絨毛癌のみ保険適用となる.

治療のポイント

・胞状奇胎後は絨毛性腫瘍の早期発見のため定期的なhCG(ヒト絨毛ゴナドトロピン)の測定が必要である(mIU/mLで測定する).

・侵入奇胎,臨床的侵入奇胎,および奇胎後hCG存続症に対して汎用される治療は,メトトレキサートあるいはアクチノマイシンDによる単剤療法である.

・絨毛癌および臨床的絨毛癌に対する治療の中心は化学療法であり,メトトレキサート,アクチノマイシンD,エトポシドの3剤を含む多剤併用療法が初回治療の第1選択となる.

・胎盤部トロホブラスト腫瘍(PSTT:placental site trophoblastic tumor)や類上皮性トロホブラスト腫瘍

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