診療支援
治療

早産児の動脈管開存症
patent ductus arteriosus(PDA)in preterm infants
中野玲二
(静岡県立病院機構静岡県立こども病院・周産期母子医療センター長)

GL根拠と総意に基づく未熟児動脈管開存症治療ガイドライン(2010)

ニュートピックス

・体重2.5kg未満の低体重児に対する経カテーテル動脈管閉鎖術のためのデバイスとして初めてAMPLATZERピッコロオクルーダーが2020年に保険収載され,日本先天性心疾患インターベンション学会により認定された施設および術者で,国内でも臨床使用が開始されている.

治療のポイント

・動脈管閉鎖が理想的ではあるが,完全に閉鎖しなくても短絡量が減少する程度に動脈管が収縮すれば治療として奏効したと判断できる.しかしながら,再開通もしくは再拡大することが少なからずあるため,薬物治療の効果があったあとも症状・所見の出現や増悪に注意しながら経過観察する.

◆病態と診断

A病態

・出生後に動脈管が閉鎖しない場合,動脈管経由の左右短絡による肺血流増加に伴う心不全と体血流減少に伴う循環不全が起こる.

・臨床症状として,心雑音,心尖拍動,b

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