診療支援
治療

クループ症候群
croup syndrome
植松悟子
(国立成育医療研究センター・救急診療部統括部長(東京))

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GL小児呼吸器感染症診療ガイドライン2022

治療のポイント

・子どもを泣かせたり,興奮させないように注意する.

・重症度を迅速に判断して適切な介入を行う.

・治療効果の判定と症状の進行に注意する.

・気道緊急の可能性を考慮する.

・病歴,治療効果によっては鑑別疾患も考慮する.

◆病態と診断

A病態

・喉頭と声門下気道の炎症に起因する.

・ウイルス性感染症が多く,生後6か月~3歳に好発する.

・痙性クループも原因の1つであり,アレルギー体質の家族歴をもつ小児に多い可能性がある.

B診断

犬吠様咳嗽吸気性喘鳴,嗄声などを特徴とし,病歴と合わせると比較的診断は容易である.

・X線撮影による診断は必須ではない.重症例では検査時の啼泣などにより上気道閉塞呼吸停止を招く危険がある.医療者は検査に立ち会う.

◆治療方針

 本人の外観,バイタルサイン,スコアにより迅速に重症度を診断して治療方針を決定する(Am J

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