頻度 情報なし
治療のポイント
・すべての消化管異物に対して緊急対応が必要なわけではなく,異物の種類により緊急性は異なる.
・固形異物では電池類,磁石,鋭利な異物などは緊急対応が必要となる可能性があり,専門施設へ紹介する.
・食道異物が疑われる場合や有症状である場合は早期に摘出を検討すべきであり,専門施設へ紹介する.
・上記以外では経過観察が可能なことが多い.
・本項では物理的な障害をきたす固形消化管異物について扱う.
◆病態と診断
A異物の種類と病態
1.ボタン電池
・食道内のボタン電池は種類によらず緊急摘出の適応である.特にリチウム電池の食道内停留はきわめて危険な病態で,高度緊急対応が求められる.リチウム電池は起電力が高いうえ,直径が大きいものが多いため胃内にとどまり症状を呈しやすい.
・胃内のボタン電池は,リチウム電池であるかそれ以外かにより緊急度が異なる.リチウム電池の場合,あるいは直径が大きい(5歳以