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GL小児白血病・リンパ腫診療ガイドライン 2016年版
ニュートピックス
・再発・難治の急性リンパ性白血病に対し,二重特異性抗体(ブリナツモマブ)や遺伝子改変T細胞(CAR-T)などの免疫機序を利用した薬剤の有効性が確認された.
・白血病の発症の背景に,遺伝的ながん易罹患性(cancer predisposition)が一定の割合で存在することが明らかとなった.
治療のポイント
・芽球の形態,免疫形質,白血病細胞のゲノム異常による病型分類に基づき適切な治療骨格を選択し,さらに予後因子により治療強度を調整することが重要である.
・発熱や倦怠感など,非特異的な症状が長引くことを契機に診断されることが多い.一方で,縦隔腫大や白血球増多など,早急に対処が必要なoncologic emergencyがある.
・晩期合併症についての長期フォローアップが必要である.
◆病態と診断
A病態
・造血器の悪性腫