診療支援
治療

加齢黄斑変性
age-related macular degeneration
佐々木真理子
(慶應義塾大学特任講師・眼科学)

ニュートピックス

・2020年のブロルシズマブに続き,2021年バイオシミラー製剤であるラニビズマブ,2022年にバイスペシフィック抗体であるファリシマブが薬価収載され,効果,薬価から抗VEGF薬を選択する時代となった.

治療のポイント

・マルチモーダルイメージング(いくつかの画像診断機器を用い,多角的に評価する診断法)を用い,病型,病期,活動性を評価する.

・血管新生を伴う加齢黄斑変性(AMD)治療の第1選択は,抗VEGF薬硝子体注射である.良好な視力を長期に維持するため,維持期の継続治療が重要である.

・治療薬や治療法は,病型,黄斑部新生血管のタイプ,脈絡膜の病態などを考慮し選択する.

◆病態と診断

A病態

・一般的に50歳以上で黄斑部の構造や機能の悪化を指す.

・ドルーゼンなどの細胞外沈着物を特徴とし,血管新生や萎縮が生じれば,視力低下中心暗点変視をきたす.

・先進国の失明原因の上位を占め,日本では

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?