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ニュートピックス
・日本耳科学会用語委員会より「中耳の慢性炎症性疾患の概念と用語について」が提唱され,それぞれの疾患概念と相互関係などが整理された.
治療のポイント
・耳漏が反復し停止しないものから単純穿孔のみを認める場合まで,多彩な病態を呈する.
・年齢,患者の希望,重症度などに応じて,保存的加療の耳処置,点耳薬などの薬物治療,外科的治療を要する場合は鼓室形成術や乳突削開術の適応の有無を判断する.
◆病態と診断
A病態
・「中耳腔や乳突蜂巣の慢性炎症が3か月以上持続する状態」として定義される.広義には中耳真珠腫,癒着性中耳炎なども含まれるが,中耳腔の慢性炎症が持続し,鼓膜緊張部に穿孔を伴ったものを指すことが多い.鼓膜穿孔の残存のみで耳漏のない例を慢性穿孔性中耳炎として区別することもある.
・一般細菌感染による炎症に起因しない難治性中耳炎として,結核性中耳炎,好酸球性中耳炎,ANCA関連