Ⅰ.口内炎
◆病態と診断
A病態
・原因や発病機序はいまだ不明であり,個人差があり再発を繰り返しやすい人がいる.
・青少年期から発症しやすく,高齢になるに従い発症頻度は低くなる.
・8割程度は,直径5mm以下の浅い小潰瘍であり,2週間以内に多くは自然治癒する.しかし,まれに10mm大と大きくなり,難治性の場合がある.
・好発部位は口唇の内側,頬粘膜,舌下,口腔底などであり,歯肉部や硬口蓋などの角化粘膜には出現しにくい.
・歯牙が強く当たるなど,機械的刺激の多い箇所に発生しやすい.
・局所のステロイド外用薬塗布により疼痛緩和や症状持続期間を短くすることができるが,根治性はなく,再発を繰り返すことが多い.
B診断
・外陰部潰瘍や,皮膚・眼疾患を伴うベーチェット病,梅毒など全身症状を伴う疾患においてもアフタ性口腔潰瘍が出現するため,慎重に鑑別する.
C口腔癌との鑑別診断
1)口腔癌は自然消退することがないため,再発と寛
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