ニュートピックス
・2023年5月より新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が5類感染症に分類された.これにより新型コロナウイルス患者の行政上の取り扱いは変わるが,医療・介護現場での対応は基本的には変わらない.
治療のポイント
・在宅患者の多くは要介護高齢者であるか,または複数の基礎疾患や障害を有しており,感染症による重症化・死亡のリスクが高い.
・感染症対策の基本はワクチン接種と感染予防である.しかし,感染予防を目的とする人との交流の制限や隔離は,本人の生活の質のみならず身体機能・認知機能を低下させる.感染予防においてはリスクに対するバランス感覚が求められる.
・感染力の強いウイルスは,家庭や施設などでアウトブレイクを生じることがある.本人に対する最適な治療とともに,感染拡大を抑制するための介入が重要になる.
・在宅医療で問題となるウイルス感染症の多くは急性・一過性の経過であるが,感染症の治癒