適応
急性肺血栓塞栓症及び急性深部静脈血栓症の治療 注意ショックや低血圧が遷延するような血行動態が不安定な患者又は血栓溶解薬の使用や肺塞栓摘出術が必要な患者に対する有効性及び安全性は未確認
用法
以下の用量を1日1回皮下投与:体重50kg未満→5mg,体重50~100kg→7.5mg,体重100kg超→10mg 注意
①皮下注射のみ,筋肉内投与禁
②2回目以降の投与:1日1回ほぼ一定の時刻に投与.投与時刻を変更の場合は前回の投与から12時間以上の間隔をあけて投与
③投与は5日間以上とし,併用するワルファリンによる抗凝固作用が治療域に達するまで継続投与.治療域の決定に関しては,ワルファリンの添付文書を参照.尚,国内臨床試験で,急性肺血栓塞栓症患者では17日間以上,急性深部静脈血栓症患者では15日間以上投与の経験なし
④投与後72時間以内にワルファリンの投与開始が望ましい
⑤国内臨床試験で10mg投与の使用経験なし.体重100kg超で中等度の腎障害(30mL/min≦Ccr<50mL/min)患者等では,1日7.5mgへの減量考慮
⑥プロトロンビン時間(PT-INR)及び活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)等の通常の凝固能検査は薬効をモニタリングする指標とはならない(感度が低いため)→臨床症状の観察,出血等の際は中止等処置
!警告
脊椎・硬膜外麻酔或いは腰椎穿刺等との併用は,穿刺部位に血腫が生じ,神経の圧迫による麻痺が現れる恐れがあるので行わない
禁忌
1)過敏症
2)出血状態(後腹膜出血,頭蓋内出血,脊椎内出血,或いは他の重要器官における出血等)(出血を助長)
3)急性細菌性心内膜炎(血栓剥離に伴う血栓塞栓様症状の恐れ)
4)重度の腎障害(Ccr<20mL/min)(本剤は腎臓を介して排泄→血中濃度上昇し,出血の危険性増大)
注意
〈基本〉
①個々の患者の出血リスク,体重,年齢,症状(腎機能の低下,血