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診断

15 便秘症

便秘の疫学

便秘の定義は主観的なものであるが,3日に1回の排便までは正常とすることが多い.

男性の2.5%,女性の4.6%で認められる高頻度の症候である.

便秘とは便の回数が少なくなったり,硬くなったり,いきまないと排便できないという“快便”ではない状態を指す.


便秘の頻度

女性に便秘が多い理由としては,腹筋が弱い,羞恥心のため排便を我慢しやすい,胆汁酸分泌が少ない,黄体ホルモンが腸管蠕動運動を抑制することが挙げられる.


便秘の診断(機能性便秘症の診断基準との比較)


機能性便秘症の診断基準(Rome Ⅳ)

以下の2項目以上を満たす

  a.排便の1/4超の頻度で,強くいきむ必要がある.

  b.排便の1/4超の頻度で,兎糞状便または硬便〔ブリストル便形状スケール(BSFS)でタイプ1か2〕である.

  c.排便の1/4超の頻度で,残便感を感じる.

  d.排便の1/4超の頻度で,直腸肛門の閉塞感

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