総論
◉頻度の高い疾患だが画像診断が普及しても正診率は改善しておらず,特に小児・妊婦・高齢者・免疫不全者では注意を要する.
●リンパ組織の発達が著しい10-20歳台に発症しやすいとされるが,すべての年齢層で発症しうる.生涯罹患率は男性で8.6%,女性で6.7%である〔Am Fam Physician. 2016 Jan 15;93(2):142-3. PMID:26926413▶〕.
●正診率は画像検査が発達してもあまり改善していない〔JAMA. 2001 Oct 10;286(14):1748-53. PMID:11594900▶〕.
虫垂炎の病歴
◉腹痛に先行する嘔吐は虫垂炎を否定的にする.
◉心窩部から右下腹部への痛みの移動,以前にない痛みは虫垂炎の可能性を高くする.
◉骨盤腔内の炎症で軟便・頻便を伴うこともある.
●疼痛→嘔気・嘔吐→圧痛→発熱→白血球増加の順で起こるとされる.
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