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22 腸閉塞総論

腸閉塞の病歴

腹部手術歴のある患者に腹部全体の痛みで発症することが多い.

食事で増悪,嘔吐で軽減,疝痛は腸閉塞の可能性を高くする.

嘔吐,便秘があれば腸閉塞の可能性が上がり,食欲低下,放屁消失がなければ可能性は下がる.

消化管蠕動運動亢進により閉塞部位よりも肛門側に貯留していた糞便が排出されるため,発症早期に排便を認めることは珍しくない.

急性腹症における腸閉塞の診断

癒着性腸閉塞は術後数年以内の発症が多いが,30年経過して発症することもある.

腹部術後の2.5(1.2-3.7)%に腸閉塞が発症する.部位別には下部消化管術後3.2(2.6-3.8)%,肝胆膵術後2.2(0.7-3.6)%,産婦人科術後2.1(0-4.3)%,泌尿器科術後1.5(1.0-3.0)%,上部消化管術後1.2(0.8-1.6)%,腹壁術後0.5(0-0.9)%である〔BMJ. 2013 Oct 3;347:f55

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