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5 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の診断

肥満,糖尿病,高カロリー輸液などと関連するが,著明な低栄養や膵頭十二指腸切除術後もリスク要因である.

ALT優位のトランスアミナーゼ上昇が典型的で,超音波検査が診断に優れる.

線維化の予測にはエラストグラフィが優れる.

有病率や予後については,C-4「アルコール性肝障害」も参照のこと


非アルコール性脂肪肝(NAFL)と非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

NAFLDは病理学的には大滴性の肝脂肪変性を基盤に発症し病態がほとんど進行しないNAFLと,進行性で肝硬変や肝癌の発症母地にもなるNASHに分類される.

NASHの病理像は脂肪変性,炎症,肝細胞傷害(風船様変性)が特徴であるが,肝硬変に進展するとこれらの所見が消失しうる(burned-out NASH).

日本人のNAFLDの有病率は24.6-34.7%,NASHの有病率は1.9-2.7%

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