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10 肝細胞癌

肝細胞癌

肝細胞癌は原発性肝癌の大半を占める.

C型慢性肝疾患,B型慢性肝疾患,非ウイルス性肝硬変患者は肝細胞癌のハイリスク群である.

肝硬変患者の肝性脳症が増悪した場合,腹水が急激に増加した場合(門脈腫瘍栓塞),多血症がみられた場合(エリスロポエチン産生肝細胞癌)には,肝細胞癌合併を疑う.

肝癌の年齢階級別罹患率(2018年)

原発性肝癌の内訳(n=21,104)

日本における肝細胞癌の原因(n=14,530)

B型肝炎では肝硬変を介さず肝癌を発症しうる.


肝細胞癌の腫瘍マーカー

αフェトプロテイン(AFP),PIVKA-Ⅱが有用である.

AFPの値が軽度上昇(20-200ng/mL)の場合はAFP-L3分画の測定が有用である.

肝細胞癌の診断

αフェトプロテイン(AFP)は卵黄囊腫瘍(yolk sac tumor),肝芽腫でも著明な高値となりうる.また良性肝疾患(慢性肝炎や肝硬変

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