診療支援
診断

2 蛋白尿・ネフローゼ症候群

蛋白尿

蛋白尿は健診の数%で見出される頻度の高い異常であるが,早朝尿による再検で蛋白尿が消失していれば,起立性蛋白尿などの一過性蛋白尿と考えられ,病的意義は乏しい.

持続的蛋白尿は糸球体障害を示唆し,蛋白尿は腎予後の予測因子として重要である.

1日尿蛋白量の推定にはスポット尿による尿蛋白/尿Cr比が有用である.

尿蛋白が多いと表面張力が増して泡立ちやすくなるが,尿の泡立ちは濃縮尿(例えば早朝尿)でも出現しうるため,尿の泡立ちの自覚があっても200mg/gCr以上の蛋白尿がある可能性は22%しかない〔Chonnam Med J. 2012 Dec;48(3):164-8. PMID:23323222〕.


尿蛋白量の目安

生理的蛋白尿:起立性蛋白尿が最も有名であり,その機序はnutcracker症候群による腎うっ血,腎下垂や遊走腎などによる腎血流変化などが想定されている.起立性蛋白尿は10

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