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5 急速進行性糸球体腎炎

急速進行性糸球体腎炎(RPGN)

腎炎を示す尿所見(糸球体性血尿,蛋白尿,赤血球円柱,顆粒円柱)を伴い,数週から数か月の経過で急速に腎不全が進行する症候群である.

急性腎障害と炎症所見がある場合はRPGNを念頭に入れ,尿沈渣所見の確認と1-2週間以内に腎機能検査を再検する必要がある.

腎腫大を認めることはRPGNの参考所見となりうる.

発熱,体重減少,関節炎,触知可能な紫斑,多発単神経炎は血管炎(☞G-22「ANCA関連血管炎」)を示唆する所見として重要である.

ANCA,抗糸球体基底膜抗体(抗GBM抗体),抗核抗体,補体,クリオグロブリンは診断ならびに病因推定に有用であるが,これらの結果の確認のためにむやみに腎生検を遅らせてはならない.

急速進行性糸球体腎炎の臨床病型(n=1,772)

最も頻度の高い腎病理組織学的診断名は,壊死性半月体形成性糸球体腎炎である.さらに免疫グロブリン沈着

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