診療支援
診断

4 副鼻腔炎

副鼻腔炎の臨床症候

膿性鼻汁,鼻声,嗅覚障害,前屈位や頰骨の叩打にて誘発する顔面痛などから,総合的に判断する必要がある.

急性細菌性副鼻腔炎は,急性上気道炎に罹患後5-7日遅れて発熱・鼻症状が増悪する場合,鼻症状が10-14日間以上継続する場合,上顎歯痛がある場合に疑う.

経過が4週間以内の場合は急性副鼻腔炎とよばれ,経過が12週間以上のものを慢性副鼻腔炎とよぶ.


急性副鼻腔炎の診断

急性細菌性副鼻腔炎は急性上気道炎後に併発することが多いが,アレルギー性鼻炎に罹患している場合や歯原性感染がある場合(急性細菌性副鼻腔炎の5-10%は歯根の感染から二次的に起こる)は,先行する上気道炎を伴わずに発症する.また集中治療領域では,経鼻胃管留置に伴う副鼻腔炎が重要である.

歯原性の副鼻腔炎でも歯痛は41[29-47]%でしか自発的には訴えないが〔Am J Otolaryngol. 2021 May-

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