診療支援
治療

リンパ節腫大を主徴とする疾患
Diseases manifesting lymphadenopathy
清原 英司
(大阪大学講師)

【リンパ節腫大とは】リンパ節はリンパ管の途中に存在し,リンパ濾胞や傍濾胞領域よりなる免疫機能を発揮する重要な部位である.構成細胞としてはB細胞,T細胞,組織球が主である.リンパ節腫大とはこれら細胞の外部刺激からの反応性,腫瘍性増殖,リンパ節外の顆粒系細胞や腫瘍細胞の浸潤,代謝異常による代謝物質の蓄積などによりリンパ節が腫大した状態である.

【リンパ節腫大をみたら】原因として下記を鑑別する(表1-51)

1.全身性リンパ節腫大

1)反応性(非化膿性)リンパ節腫大

①感染性リンパ節腫大:感染症に伴って急性に発症するものであり,水痘,風疹,麻疹,伝染性単核症などウイルス性感染症を考える.発熱や倦怠感などの全身症状と,特徴的な皮疹が出現する.また,リケッチア(つつが虫病,日本紅斑熱)でも全身リンパ節腫大が出現する.②皮膚病性リンパ節腫大:腫瘍性との鑑別が重要である.紅皮症などの慢性で広範な炎症性皮膚炎

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