【概説】光線テストは光線過敏症の診断確定および原因検索,作用波長の検索,さらには治療法の決定に有用な検査である.光線過敏症を疑った場合,積極的に光線テストを行うことが望まれる.
検査の進め方
1.スクリーニング検査
光線過敏症のうち,外因性光線過敏症の光線過敏型薬疹,内因性の慢性光線皮膚炎,日光蕁麻疹,多形日光疹などでは,光線テストが特に有用である.一方,色素性乾皮症,皮膚ポルフィリン症,ペラグラなどでは光線テストの有用性は乏しく,ほかの検査により診断する.
光線テストは,最初に光線過敏の有無を確認する目的で行うが,主な検査には中波長紫外線(UVB:ultraviolet B)照射試験,長波長紫外線(UVA:ultraviolet A)照射試験,および可視光線照射試験がある.①UVB照射試験(図2-22)図:UVB(290~320nmの波長域)に対する過敏性を確認する試験であり,光源には305