診療支援
治療

抗真菌外用薬
Topical antimycotics
五十嵐 敦之
(NTT東日本関東病院部長)

【概説】皮膚真菌症に対する外用療法に用いるが,対象となる主な病原体は白癬菌,カンジダ,癜風菌の3種である.

【適応】白癬症(足白癬,手白癬,爪白癬,生毛部白癬など),皮膚カンジダ症,癜風,マラセチア毛包炎が主な適応症であるが,爪白癬症に保険適用のある抗真菌外用薬はクレナフィン,ルコナックの2種類である.頭部白癬は外用薬で悪化することが多いので内服薬で治療すべきである.また角化型(角質増殖型)の足白癬は外用薬では改善があまり期待できないので,可能であれば内服薬を選択すべきである.

【薬剤】抗真菌外用薬は構造式からイミダゾール系,トリアゾール系,モルフォリン系,アリルアミン系,ベンジルアミン系,チオカルバミン酸系に分類されるが,薬剤により適応症が異なることに注意する.イミダゾール系は抗真菌スペクトラムが広く3種の真菌に有効である.そのうちニゾラールは脂漏性皮膚炎にも適応を有する.トリアゾール系の

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