病態
Vidalは,苔癬性の局面病変をもち,湿潤傾向を示さない慢性瘙痒性の病変を独立の皮膚疾患とみなし慢性単純性苔癬(lichen simplex chronicus)として1886年に報告したが,その後これはVidal自身により湿疹の1亜型であると定義された.その後Vidalの門下生のBrocqらは,神経性因子がその発症原因の第一義的なものであるとして限局性慢性神経皮膚炎(neurodermatitis chronica circumscripta)という名称を報告した.しかし,現在では独立疾患というより,種々の原因で生じる慢性の湿疹・皮膚炎の1型と考えられている.臨床的にはまず瘙痒が先行し,搔破を繰り返すうちに丘疹を生じ,さらに機械的刺激が加わったあと,それらが融合して生じる境界明瞭な苔癬化局面病変である.病変部は乾燥し,湿潤傾向を示さない.
【病理組織学的所見】表皮細胞の肥厚と真皮の非
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