病態
病態は明らかでない.Brachioradial pruritusやnotalgia parestheticaではそれぞれC5~C6,Th1~Th6神経が脊椎から皮膚に至るいずれかの部位で圧迫されて生じると推測されている.陰部瘙痒症では局所のsmall fiber neuropathyや陰部神経の圧迫なども考えられている.
診断
明らかな皮膚所見がなく体表面の限られた部位に固定して痒みを訴えるものである.
肛囲瘙痒症や陰部瘙痒症が多いが,まれに頭部,顔面に痒みを訴える(頭部瘙痒症)例もある.また帯状疱疹後に罹患部位に頑固な痒みを生じることや(post-herpetic pruritus),帯状疱疹発症前駆症状として神経支配領域の痛みよりも痒みを主体に訴えることがある.特殊型としてのbrachioradial pruritusは上肢のC5~C6領域の痒み,notalgia paresthe