診療支援
治療

一過性棘融解性皮膚症(Grover病)
Transient acantholytic dermatosis (Grover disease)
西江 渉
(共愛会病院部長)

病態

 中高年の男性に好発し突然発症し,瘙痒の強い丘疹や痒疹が体幹四肢に生じる原因不明の疾患である.小水疱やびらんを伴うことが多く,病理組織学的に表皮細胞の棘融解を特徴とする.通常,1年以内に炎症後色素沈着を残し自然治癒する.


診断

【鑑別診断で想起すべき疾患】接触皮膚炎,表在性毛囊炎,結節性痒疹,Darier病,Hailey-Hailey病など.

【問診で聞くべきこと】本症の発症誘因となりうる,紫外線曝露や発汗刺激,温熱刺激,物理的接触刺激の有無を確認す

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?