病態
1.光毒性と光アレルギー性
①光線過敏型薬疹は抗原が薬剤という形で全身投与(経口投与,経静脈投与)され,紫外線(UV)が皮膚に照射されて発症する.光毒性機序または光アレルギー性機序がある.光毒性反応は感作期間を必要としないため,薬剤内服後,初回日光曝露でも活性酸素の働きにより皮疹が生ずる.光アレルギー性反応は感作が必要である.従来,光毒性機序が誇張されてきたが,これは光毒性の安全性試験が多くあるのに対し,光アレルギーを調べることが困難であったことによる.臨床的には光アレルギー機序で起こっていることが多く,光毒性物質は市場から除外される傾向にある.②光アレルギー性では,全身投与された薬剤は表皮に到達し,UVAを照射すると薬剤光産物が表皮細胞上に形成される.すなわち薬剤は真皮側から表皮に拡散し,角化細胞と樹状細胞に達し,UVA照射によりこれらの細胞が光抗原を担うことになる.抗原提示細胞とT細
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