老人性色素斑

Senile lentigo，Solar lentigo

長濱 通子

（神戸ほくと病院皮膚科・美容皮膚科・部長）

病態

　30歳以降，顔や手背，上肢や上背部などの日光裸露部にみられる比較的境界鮮明な淡茶色～褐色の色素斑．大きさは点状から硬貨大までさまざまみられるが，高齢者では大小さまざまの斑が多発することが多い(図20-8)図．

【病因・発症機序】経年性の皮膚症状の1つで，長期の紫外線曝露による表皮基底層のメラニン増加と，色素細胞から表皮角化細胞へのメラニン輸送の増加が原因と考えられている．また病変部位の角化速度の遅延も考えられている

初出:今日の皮膚疾患治療指針 第5版 発行:2022年3月

収載:医学書院 医療情報サービス（2024年5月17日　掲-ID：hif_04593-05_a021z0011）