病態
銀皮症は銀ないし銀化合物が皮膚・粘膜に沈着することによる慢性的な色素沈着症である.同様の病態は金においても起こり金皮症とよばれる.
【病因・発症機序】銀(金)もしくは銀(金)化合物が経口・経皮的に摂取され惹起される.銀皮症は局所性の場合があり歯科治療におけるアマルガム,銀細工や鍼灸の治療針により発症することがある.全身性銀皮症はかつて仁丹によるものの報告が散見されたが最近はまずみることはなく,銀イオン水など認可されていない健康食品の過剰摂取を契機に発症する例がある.局所性の金皮症は金摂取者のQスイッチレーザー照射部に生ずることが以前報告されたが最近の報告はない.全身性の金皮症は抗リウマチ薬として使用されてきた金チオリンゴ酸Na(シオゾール)やオーラノフィンによるものがあるが生物学的製剤などの登場により使用例をみることはなく,全身性金皮症を経験することは少ない.
【臨床症状】局所性銀皮症は