診療支援
治療

房状血管腫
Tufted angioma
神人 正寿
(和歌山県立医科大学教授)

病態

 まれな良性の血管腫に分類される.病理組織学的な特徴である「circumscribed groups of tufts of hypertrophied endothelial cells」に由来してtufted angiomaと名付けられた.ほかにもangioblastoma of Nakagawaなど,さまざまな呼称が存在する.

【病因・発症機序】不明だが,GNA14遺伝子の関与が指摘されている.

【臨床症状】出生時から存在することが多いが,成人発症することもある.圧痛,多汗や多毛を認めることもある.加えて,Kasabach-Merritt現象を合併する場合や血小板減少はみられないが遷延する凝固障害をきたす場合があり,注意を要する.


診断

 特徴的な臨床像に加え,病理組織学的に真皮全層から皮下脂肪にかけての毛細血管の房状増殖が砲弾が散らばるように島嶼状にみられ,「cannonball」と表

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