診療支援
治療

毛細血管拡張性肉芽腫
Granuloma teleangiectaticum
並木 剛
(東京医科歯科大学准教授)

病態

 毛細血管の増殖を主体とし炎症細胞の浸潤を伴う反応性の良性腫瘍.擦れなどの外力で容易に出血する.

【頻度】比較的,小児や青年などに多く,高齢者では少ないとされる.

【病因・発症機序】外傷の先行を認めることが多く,外的刺激に誘発される血管増殖が病因の主体と考えられる.組織学的にも動静脈吻合との関連が報告されていることなどから動静脈吻合の機能不全などを背景に,外力などの刺激による反応性の毛細血管増殖が本症の発症機序として考えられている.


診断

【問診で聞くべきこと】外傷の既往の有無,出血の有無,2次的な感染症状の有無などを問診で確認する必要がある.またどのくらいの期間で増大してきたかなどを確認する.

【臨床症状からの診断】皮面より突出した肉芽腫様外観を呈する結節のことが多い(図24-5).一部は有茎性となる.初期には点状の丘疹や斑のこともある.擦過などの外傷により容易に出血し,2次感染を伴うことも

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