病態
白癬菌の被髪頭部への感染で生じる.「日本皮膚科学会皮膚真菌症診療ガイドライン2019」では化膿性炎症の強いCelsus禿瘡(あるいは頭部の炎症性白癬)(図28-1図,図28-2図,Microsporum canisによる)とそれ以外の頭部(表在性白癬)に分類する.国際的には原因菌で区別する考え方が主流である.好獣性菌や,好ヒト性菌ではTrichophyton tonsuransによる症例に注意が必要である.
【病因・発症機序】本邦では,T. rubrum(ヒト好性菌:その他の部位からの感染),T. tonsurans(格闘技),M. canis(好獣性菌:ネコをはじめとしたペット),T. mentagrophytes(好獣性菌:ハリネズミ,げっ歯類),最近ではこの2菌種の好獣性菌の混合感染の報告もある.さらにNannizzia gypsea(好土壌性菌)などがある.
診断
【臨床症状】脱毛
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