白癬性肉芽腫

Granuloma trichophyticum

足立 真

（関東労災病院部長）

病態

　表皮下の真皮や皮下組織内部に白癬菌が増殖してその部位に肉芽腫が生じたものである

【発症機序】汎発性表在性白癬が先行し，毛包などから真皮内に広がった白癬菌が局所の免疫不全などのため増殖して肉芽腫性病変を形成する．局所におけるステロイド外用薬の誤用や乱用が契機に生じることが多い．

【臨床症状】臨床的には汎発型と限局型に分類される．前者は戦後すぐには報告があったが現在はまずみることはな

初出:今日の皮膚疾患治療指針 第5版 発行:2022年3月

収載:医学書院 医療情報サービス（2024年5月17日　掲-ID：hif_04593-05_a029z0005）