1.現在の病状・病態
心拍数が増加する不整脈(頻脈性不整脈)には,経過観察のみでいいものから至急対応すべきものまでさまざまなタイプがあり,まずは心電図などによる的確な診断を行って治療方針を立てることが大切です.そのなかで,頻回の頻脈発作が原因で動悸や息切れ,倦怠感,めまいや失神などの症状のために日常生活に支障をきたしたり,将来的に心臓合併症の可能性が高い場合には,頻脈性不整脈の根治的治療法の適応になります.カテーテルアブレーションとは,それらの頻脈の原因となる心筋部位をカテーテルで焼灼することで頻脈性不整脈を根治する治療法です.薬物療法よりも侵襲的ではありますが,1994年以来保険適用となった確立した治療法です.下記のタイプの不整脈に対し行われることが多く,本治療は近年目覚ましい進歩を遂げており,理論や技術の進歩により適応疾患の拡大が期待されています.
①心房細動(発作性,持続性)
②上室