診療支援
患者説明

重症先天性疾患の診療(早産児を中心に)
中西秀彦
(北里大学医学部附属新世紀医療開発センター先端医療領域開発部門新生児集中治療学・教授)

1.入院時の病状説明

 赤ちゃんは全身状態が「未熟」です.未熟性に関連するさまざまな症状が赤ちゃんに起こりえます.以下に赤ちゃんの病状説明と注意点,そして治療薬剤などの概要について説明します.

1)呼吸

 赤ちゃんは早産で出生した場合には,子宮外の世界でお母さんから自立して呼吸ができるだけの成長をまだ遂げていないため,①肺サーファクタント不足により肺が十分に拡張しない(呼吸窮迫症候群),②肺の中の水(肺水)が十分に吸収されずに肺が機能しない(新生児一過性多呼吸),などが原因で,出生後に,気管にチューブを挿入して(気管挿管),しばらく人工呼吸器による呼吸サポートが必要となります.さらに,呼吸状態を改善させる目的でサーファクテンという薬を赤ちゃんの気管内に入れることがあります.また,呼吸と関係している神経の未熟性に伴って,呼吸を止めてしまうことがあり(未熟児無呼吸発作),赤ちゃんの無呼吸発作の程度

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください