1.現在の病状・病態
前立腺がんは,男性ホルモンによって増殖する性質があります.この性質を利用して,男性ホルモンの分泌や働きを抑えることにより,がん細胞の増殖を抑制する治療法がホルモン療法です.ホルモン療法は有効性が高く,前立腺がんの第1選択の治療法として広く行われていますが,ホルモン療法を続けるうちに効果がなくなり,再び病状が悪化することがあります.この状態を「去勢抵抗性前立腺がん(castration–resistant prostate cancer;CRPC)」といいます.
前立腺がんは進行すると骨に転移しやすく,ことに去勢抵抗性前立腺がんにおいては,およそ80%もの高い頻度で骨転移が起こることが知られています.
ゾーフィゴ内用療法は,疼痛などの症状の有無にかかわらず,去勢抵抗性前立腺がんでかつ骨に転移が認められている状態の患者さんが対象です.
2.治療目的
骨転移の進行は骨の支持組