診療支援
治療

悪性黒色腫
Malignant melanoma
宇原 久
(札幌医科大学教授)

病態

 メラノサイト系細胞の悪性腫瘍である.日本皮膚科学会のガイドライン「皮膚悪性腫瘍ガイドライン第3版 メラノーマ診療ガイドライン2019」が公開されているので参照されたい.

【頻度】本邦の罹病率(WHO,2001年)は1.12人/10万人である.人種別では,米国におけるメラノーマの年間罹病率は,白人が24.3人/10万人,アジア人が1.7人/10万人,黒人が1.2人/10万人と報告されている.本邦においては,悪性黒色腫の頻度は皮膚癌のなかでは基底細胞癌,有棘細胞癌に次いで3番目である.また,年間死亡者数は600人前後を推移している(国立がん研究センター がん対策情報センター).皮膚癌による年間死亡者(約1,700人)の40%を占める.

【病因・発症機序】露光部に発症する症例は紫外線,日本人に多い掌蹠や爪発症例は物理的な刺激が原因として疑われている.


診断

【鑑別診断で想起すべき疾患】黒色を呈する

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