診療支援
検査

基本検査テクニック 検体の採取方法
三澤 慶樹
(東京大学医学部附属病院・感染制御部)

Ⅰ.尿


 尿は,いわば液体培地と同じであるため,採取の仕方や,保存方法により,検査結果が大きく異なる可能性がある.

 採取の際は,雑菌の混入をさけ,尿道口を十分きれいにすること.また採取後直ちに検査できない場合は,必ず冷蔵保存する(24時間以内に提出).


A.女性の中間尿採取法


1.採取方法

①石鹸および水で手を十分に洗う.

②クレンジングコットンで前から後方にこするようにして陰部を十分に清拭し,使用したコットンは捨てる.

③陰唇を開いて保持したまま新しいコットンで繰り返し同様に清拭する.

④排尿.最初の尿は採らず,排尿途中から滅菌した採尿容器に入れる.

⑤提出用試験管に移し替え,患者氏名など必要事項を記入のうえ,速やかに検査室へ提出する.


2.採取上の注意

・採尿用容器は,足や陰部,衣類に触れないような方法で保持し,容器の内面やへりに指が触れないようにすること.

・中間尿の採取は,医師または看護師などの監督のも

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