基準値 90mL/分/1.73m2以上
NOTE 慢性腎臓病(CKD)の重症度分類の腎機能GFR区分を表61図に示す
測定法
eGFRcreat(mL/分/1.73m2)=194×Cr-1.094×Age-0.287(女性では×0.739)
eGFRcys(mL/分/1.73m2)=〔104×Cys-C-1.019×0.996Age(女性では×0.929)〕-8
Cr(mg/dL):酵素法で測定した血清クレアチニン値,小数点以下2桁表記
Age:年齢,18歳以上に適用
Cys-C:血清シスタチンC濃度(mg/L)
シスタチンCの腎外排泄・代謝 8mL/分/1.73m2
一般的にはeGFRとしてeGFRcreatを用いる.るいそうや下肢切断者などではeGFRcysを用いる
検体量 血清2mL
日数 1~2日
目的 腎機能(糸球体濾過量)の推定とCKDの重症度分類
NOTE *保険点数:11点(包)(クレアチニンの点数),115点(シスタチンCの点数)
Decision Level
●低値(60mL/分/1.73m2未満)(重症度分類GFR区分,表61図参照)
[高頻度]糖尿病性腎症,腎硬化症,慢性糸球体腎炎 [可能性]急性腎炎,ループス腎炎,血管炎,間質性腎炎,嚢胞腎,腎血管性高血圧,片腎,肝硬変,腎静脈血栓症,うっ血性心不全,極度の脱水,DIC,水腎症,薬剤性腎障害 [対策]尿検査,腎超音波検査,腹部CT,腎動態シンチグラフィー(レノグラム),腎生検などにより原因を解明し,早期の治療によりCKDのstage進行を阻止する
●高値(130mL/分/1.73m2以上)
[高頻度]糖尿病性腎症(初期),妊娠中,高蛋白食,甲状腺機能亢進症,るいそう [対策]糖尿病初期の糸球体過剰濾過(hyperfiltration)は糸球体硬化の原因になるので糖尿病の治療を行う.低蛋白食とする.妊娠中の場合は異常で
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