基準値 91~130mL/分
測定法
・Ccr=(Ucr×V)/Pcr
体表面積補正
・Ccr={(Ucr×V)/Pcr}×(1.73/BSA)
Ccr:クレアチニンクリアランス(mL/分)
Ucr:尿中クレアチニン濃度(mg/dL)
V:単位時間当たり尿量(mL/分)
Pcr:血清クレアチニン濃度(mg/dL)
BSA:体表面積(m2)
NOTE 体表面積(BSA)補正は体格,筋肉量の異なる個人や集団を比較するときには必要である.国際的比較として1.73m2を用いる.以下の式で求める(Du Boisの式).
BSA=(体重kg)0.425×(身長cm)0.725×0.007184
簡便には{身長(cm)×体重(kg)/3,600}1/2 で近似値が得られる(N Engl J Med 317:1098,1987)
検体量 24時間蓄尿,血液3mL
日数 2~4日
目的 腎機能の評価
Decision Level
■Ccrの低値
●腎機能軽度低下 71~90mL/分
●腎機能中等度低下 51~70mL/分
●腎機能高度低下 31~50mL/分
●腎不全 11~30mL/分
●尿毒症期 10mL/分以下~透析前
〔日本腎臓学会(編):腎疾患の生活指導・食事療法ガイドライン,1988より〕〔現在,CcrはCin,eGFRと同様にCKDの重症度分類eGFR区分で分類される(表61図).旧分類は日本人の腎機能に適した分類である〕
[高頻度・可能性]①糸球体病変:慢性糸球体腎炎,急性糸球体腎炎,急速進行性腎炎,ループス腎炎,糖尿病性腎症.②間質尿細管疾患:間質性腎炎,急性尿細管壊死.③腎血管性病変:腎皮質壊死,血管炎,強皮症,悪性高血圧,腎梗塞,肝腎症候群.④腎前性急性腎不全(脱水,出血,心不全,ショック),腎後性急性腎不全(前立腺肥大・両側尿管結石などによる水腎症).⑤
関連リンク
- 臨床検査データブック 2023-2024/尿クレアチニン〔Cr〕 [保] 11点(包)
- ジェネラリストのための内科診断リファレンス/5 慢性腎不全
- 臨床検査データブック 2023-2024/推算GFR値 〔eGFR〕 [保]*
- 臨床検査データブック 2023-2024/イヌリンクリアランス〔Cin〕 [保] 1,280点
- 臨床検査データブック 2023-2024/尿中尿素窒素〔UN〕 [保] 11点(包)
- 臨床検査データブック 2023-2024/Fishberg濃縮試験 [保] 100点
- 臨床検査データブック 2023-2024/尿中アルブミン定量 [保] 99点
- 新臨床内科学 第10版/1 腎機能の評価法