基準値
・血清Zn濃度:80~130μg/dL
・尿中Zn濃度:270~660μg/日
測定法 原子吸光法による測定法が一般的であるが,比色法も用いられる
検体量
・血清0.5mL
・尿10mL
日数 2~4日
目的 Znの欠乏や過剰症の診断〔特に欠乏の診断時に重要(味覚障害,長期の維持輸液時,栄養不良の場合などに疑う)〕
Decision Level
●血清Zn30μg/dL以下(高度Zn欠乏)
[高頻度]摂取不足,長期の高カロリー輸液,維持透析療法など [可能性]腸性肢端皮膚炎 [対策]Zn製剤投与
●血清Zn31~60μg/dL(軽度~中等度Zn欠乏)
[高頻度]摂取不足,食思不振症,穀物・豆類のみの長期摂取,維持透析療法,妊娠,授乳,低アルブミン血症,薬剤(D-ペニシラミン,利尿薬,バルプロ酸Naなど) [対策]原因除去やZn製剤投与
●血清Zn60~80μg/dL未満(潜在性Zn欠乏)
[高頻度]肝硬変,糖尿
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