診療支援
検査

血液ガス分析の評価の進め方  
小泉 賢洋
(東海大学講師・腎内分泌代謝内科)
深川 雅史
(東海大学教授・腎内分泌代謝内科学)

目的 代謝と換気のバランス,酸塩基平衡を評価する


NOTE‍ 保険点数:135点(血液ガス分析)


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 血液ガスを解釈する方法には,大きく分けると,重炭酸緩衝系を使用する生理学的アプローチと物理化学的アプローチであるStewart法が存在する.重炭酸緩衝系を用いる方法にも,アニオンギャップ(AG)を使用する方法とベースエクセス(BE)を使用する方法がある.どの方法にも長所・短所があるが,簡便に利用することができ臨床的な有用性が検証されていることから,本項ではAGを用いる方法を解説する.

 血液ガス分析の評価を行ううえで,まず以下の式・基準値を記憶する.

Henderson-Hasselbalchの式:

 pH=6.1+log〔[HCO3(mEq/L)]/{0.03×PaCO2(mmHg)}〕≒腎/肺(代謝/呼吸)

Hendersonの式:

 [H](nEq/L)=24

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