基準値 24±2mEq/L
測定法 同時に測定したpHとPaCO2の値より,Henderson-Hasselbalchの式を用いて計算される
検体量 動脈血1mL
日数 即時 (測定機器が院内に必要)
目的 酸塩基平衡異常の診断
NOTE *保険点数:135点(血液ガス分析),48点(酵素法)
Decision Level
酸塩基平衡状態の完全な解析〔「血液ガス分析の評価の進め方」の項(→)〕を行って判断するのが基本である.異常値がでた際の可能性のある原因は以下のとおり.
●26mEq/L以上(上昇)
[高頻度]代謝性アルカローシス(表74図)(H+の喪失:嘔吐,利尿薬の使用,原発性アルドステロン症,低K血症,HCO3-の増加:炭酸水素ナトリウムの投与,大量輸血,高度の脱水,ミルク-アルカリ症候群) [可能性]呼吸性アシドーシスへの代償性反応 [対策]原因疾患に対する加療,アセタゾラミドや生理食塩液・アミノ酸製剤の投与,代償性反応については基本的に経過観察
●22mEq/L未満(低下)
[高頻度]代謝性アシドーシス(表75図)(HCO3-の喪失:下痢,尿管S状結腸吻合,アセタゾラミドの投与,腎尿細管でのH+分泌障害:近位および遠位尿細管性アシドーシス,不揮発性酸の産生過剰と蓄積:乳酸性アシドーシス,ケトアシドーシス,尿毒症,メチルアルコールやエチレングリコールなどの薬剤) [可能性]呼吸性アルカローシスへの代償性反応 [対策]原因疾患に対する加療,炭酸水素ナトリウムの投与,代償性反応については基本的に経過観察.ただし,呼吸性酸塩基平衡異常における代償反応としてHCO3-が変動する場合には,生体の側の限界があり,呼吸性アシドーシスでのHCO3-上昇は急性の場合30mEq/L,慢性の場合42mEq/Lにとどまる.一方,呼吸性アルカローシスにおける低下は急性の場合18mEq/L,慢性の場合12mE
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