基準値
●女性
・卵胞期:0.13~1.3mg/日
・黄体期:0.13~1.9mg/日
・閉経期:0.02~0.83mg/日
●男性 0.13~1.6mg/日
測定法 GC-MS法
検体量 尿12mL
日数 6~7日
目的 先天性副腎皮質過形成の診断
Decision Level
●高値
[高頻度]先天性副腎皮質過形成(21-ヒドロキシラーゼ欠損症) [対策]血中17α-ヒドロキシプレグネノロンやACTH,テストステロンの測定,および糖質コルチコイド投与による抑制の有無を調べる [可能性]11β-ヒドロキシラーゼ欠損症,副腎性器症候群,精巣(睾丸)間質細胞腫,妊娠 [対策]血中17α-ヒドロキシプロゲステロン(17α-OHP),コルチゾール,デオキシコルチコステロン,ACTH,テストステロンの測定.副腎皮質ホルモン補充療法
●低値
[可能性]先天性副腎皮質過形成(17α-ヒドロキシラーゼ欠損症),下垂体機能低下症,無月経,排卵障害 [対策]下垂体,副腎皮質機能の精査.副腎皮質ホルモン補充療法
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
P3(5β-プレグナン-3α,17α,20α-トリオール)は,副腎,卵巣,精巣(睾丸)などで作られた17α-OHPが肝臓で代謝されP3となり,3位の水酸基がグルクロン酸抱合され尿中に排泄されたものである.したがって,P3は血中17α-OHPの変化を反映するため,尿中P3は17α-OHPが異常となる先天性副腎皮質過形成の診断に用いられる.また,副腎皮質過形成患児のステロイド治療の目安としても用いられる.尿中P3は月経周期や妊娠にて変化するが,他のホルモンやその代謝産物より少ないため,卵巣機能や胎盤機能の判定には用いられない.
[関連する検査]
17α-OHPの測定やACTH,コルチゾールなどの下垂体・副腎機能検査を行う.
判読
①血中17α-OHP測定が広く用いられるようになったため,尿
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