診療支援
検査

腟分泌液中インスリン様成長因子結合蛋白1型〔IGFBP-1〕   175点
cervical mucosal insulin-like growth factor binding protein-1
前川 真人
(浜松医科大学教授・臨床検査医学)

基準値 陰性


測定法 免疫クロマト法,ELISA


検体量 頸管粘液または後腟円蓋の粘液を専用のダクロンスワブ(綿棒)で採取


日数 採取から判定まで約10分(免疫クロマト法)


目的 前期破水の診断


Decision Level

●陽性

[高頻度]破水 [可能性]穿刺後の羊水混入 [対策]破水を疑う場合で低値陽性の場合,1週後に再検査を行うか,頸管腟分泌液中癌胎児性フィブロネクチンを測定する


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 妊娠中の母体血中ではIGFBP-1が胎盤基底脱落膜で産生される.羊水中のIGFBP-1はさらに100倍以上の高濃度で,胎児肝由来と考えられる.それらが羊水中に溶出し,破水によって頸管粘液中にも増加する.

 酵素免疫クロマト法では,ブルーラテックスコロイドと結合した抗体が検体中のIGFBP-1抗原と結合しつつ濾紙上を移動し,第2のIGFBP-1抗体を固着した部位に青色バンドとして集積した状

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