基準値 14μg/mL以上
NOTE 上限の目安は男性45μg/mL,女性30μg/mL(上限の臨床的意義は少ない)
測定法 酵素法
検体量 血清0.5mL
日数 2~4日
目的 血糖コントロール状態の評価
Decision Level
●6μg/mL以下(高度減少)
[高頻度]糖尿病 [可能性]慢性腎不全 [対策]糖尿病の診断,治療.腎機能の評価も併せて行う
●6~10μg/mL(中等度減少)
[高頻度]糖尿病 [可能性]妊娠後期,慢性腎不全,重症肝硬変,飢餓,長期高カロリー輸液 [対策]「高度減少」の項の対策と同様
●10~14μg/mL(軽度減少)
[高頻度]糖尿病 [可能性]腎性糖尿,胃切後oxyhyperglycemia,妊娠後期,慢性腎不全,重症肝硬変,飢餓,長期高カロリー輸液 [対策]「高度減少」の項の対策と同様
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
生体内にプールされた1,5-AGの約90%は摂取された食物由来で,約10%は肝臓のグリコーゲンから生成されたものである.腎糸球体で濾過された1,5-AGは尿細管で正常の場合99.9%再吸収され,血中1,5-AG濃度は一定に保持されているが,構造の非常に近いグルコースが存在すると,その尿細管における再吸収は競合阻害を受ける.したがって,糸球体で濾過された1,5-AGの再吸収は,尿糖の排泄量に反比例してリアルタイムで低下し,結果として血中1,5-AG濃度の低下が認められる.血糖コントロール改善により血中1,5-AG濃度は上昇するが,高血糖状態が持続すると体内1,5-AGが枯渇して低値維持で変化に乏しくなる.
[関連する検査]
血中1,5-AG濃度は尿糖排泄量の増減に非常に敏感に反応するので,時間的加重平均血糖値を反映するHbA1cやグリコアルブミンとは異なり,日々の血糖変動をとらえて増減しやすい.特に軽度高血糖領域のモニタリングに有効で,食後高血
関連リンク
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- 臨床検査データブック 2023-2024/グリコアルブミン《糖化アルブミン〔GA〕》 [保] 55点
- 新臨床内科学 第10版/1 フェニルケトン尿症
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