診療支援
検査

心房性ナトリウム利尿ペプチド〔ANP〕   221点(包)
atrial natriuretic peptide
土居 健太郎
(日本バプテスト病院糖尿病内科・主任部長)
伊藤 裕
(慶應義塾大学教授・腎臓内分泌代謝内科)
中尾 一和
(京都大学大学院医学研究科特任教授・メディカルイノベーションセンター)

基準値 10~43pg/mL


測定法 CLEIA


検体量 血漿0.5mL


日数 2~3日


目的 体液量の評価


Decision Level

●10pg/mL以下(低下)

[高頻度・可能性]体液量減少,脱水,出血,尿崩症,副腎不全 [対策]原疾患の診断と治療

●44~300pg/mL(増加)

[高頻度・可能性]軽度のうっ血性心不全,慢性腎不全,本態性高血圧症(特に低レニン性高血圧症),発作性頻拍症,ネフローゼ症候群,肝硬変,妊娠高血圧症候群,甲状腺機能亢進症,原発性アルドステロン症,Cushing症候群,SIADH,体液量増加,輸液過剰 [対策]原疾患の診断と治療

●300pg/mL以上(高度増加)

[高頻度・可能性]重度のうっ血性心不全,体液量増加,輸液過剰 [対策]原疾患の診断と治療


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 ANPは,強力な利尿,Na利尿作用および血管平滑筋弛緩作用を有し,主に心房において心房筋の伸

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