診療支援
検査

脳性ナトリウム利尿ペプチド〔BNP〕   133点(包)
★★★
brain natriuretic peptide
土居 健太郎
(日本バプテスト病院糖尿病内科・主任部長)
伊藤 裕
(慶應義塾大学教授・腎臓内分泌代謝内科)
中尾 一和
(京都大学大学院医学研究科特任教授・メディカルイノベーションセンター)

基準値 18.4pg/mL以下


測定法 CLEIA


検体量 血漿0.5mL


日数 20分


目的 ①心不全の評価,②心肥大,心筋障害のきわめて鋭敏な指標


Decision Level

●18.4~100pg/mL(増加)

[高頻度・可能性]うっ血性心不全(NYHA分類クラスⅠ,Ⅱ),高血圧症,慢性腎不全,心筋症,心肥大 [対策]原疾患の診断と治療

●100pg/mL以上(高度増加)

[高頻度・可能性]うっ血性心不全(NYHA分類クラスⅢ,Ⅳ),急性心筋梗塞 [対策]原疾患の診断と治療


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 BNPは,主に心室で生合成され,心室負荷や心筋肥大,心筋虚血により分泌が亢進する.したがって,血漿BNP濃度は臨床的には心不全,腎不全,高血圧,心肥大や急性心筋梗塞などで上昇し,治療による病態の改善により低下する.特に,重症心不全(NYHA分類クラスⅢ以上)では基準値の数百~1,000倍に達し,

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?