基準値

●白血球分類(分布)

・好中球　桿状核球：2～13％

　　　　　分葉核球：38～58.9％

・リンパ球：26～46.6％

・単球：2.3～7.7％

・好塩基球：0～1％

・好酸球：0～5％

●白血球像(形態)　正常白血球の形態を表99図および図66図にまとめた

パニック値　芽球の出現

パニック値とその原因病態・危険病態表

測定法

・形態：鏡検法(目視)とフローサイトメトリー法(自動分析)，自動鏡検法がある

・染色：May-Grünwald-Giemsa染色，Wright-Giemsa染色

検体量　血算と併せて血液2mL(抗凝固剤はEDTA)，あるいは血液塗抹標本2～3枚

日数　1～2日

目的　①白血球増加症および減少症の鑑別診断，②血液疾患の診断と経過観察

NOTE‍　^＊保険点数：末梢血液像として15点(自動機械法)，25点(鏡検法)．好酸球数17点

Decision Level

■白血球分類

　各分画の増減は，割合(％)のみならず，白血球数(WBC)を乗じた絶対数でも判断することが重要である

●好中球増加 neutrophilia(60％以上，7,500/μL以上)

[高頻度・可能性]①感染症：肺炎，敗血症，髄膜炎，脳炎，猩紅熱，扁桃腺炎，胆嚢炎，尿路感染症，虫垂炎．②急性出血．③血液疾患：急性溶血，骨髄増殖性腫瘍(慢性骨髄性白血病など)，Hodgkinリンパ腫．④悪性腫瘍．⑤膠原病：関節リウマチ，炎症肉芽腫症，Behçet病，動脈周囲炎，血管炎．⑥神経疾患：脳出血，脳腫瘍，脳梗塞．⑦内分泌代謝疾患など：Cushing症候群，糖尿病アシドーシス，痛風，ステロイド剤投与時．⑧消化器疾患：肝硬変末期，膵炎．⑨腎疾患：腎不全．⑩中毒：ジギタリス，水銀，鉛，クロロホルム．⑪異種蛋白の注射(ワクチン)．⑫ストレス：ショック，心筋梗塞，熱傷，骨折．⑬生理的：妊娠，新生児，肉体労働，入浴

●好中球減少 neutropeni