診療支援
検査

骨髄像   788点
myelogram
伊豆津 宏二
(国立がん研究センター中央病院・血液腫瘍科長)

基準値

■有核細胞数

●10万~25万/μL

■巨核球数

●50~150/μL

■骨髄像分類(数値は厳格なものではなく,病理学的,総合的診断が重要)

●M/E比:2~3

●顆粒球系(M)

●骨髄芽球:0.2~2.9%

●好中球

・前骨髄球:1.5~8.4%

・骨髄球:1~9.7%

・後骨髄球:3.6~14.6%

・桿状核球:10.6~24.6%

・分葉核球:8.5~33.2%

●好酸球

・分化段階を分けずに算定することも可

・前骨髄球:0.1~0.8%

・骨髄球:0.3~0.9%

・後骨髄球:0.1~1.1%

・桿状核球:0.1~0.8%

・分葉核球:0.3~3.1%

●好塩基球:0~0.8%

●赤芽球系(E)

●前赤芽球:0.14%

●巨赤芽球:-

●大赤芽球

・塩基性:-

・多染性:-

・正染性:-

●正赤芽球

・塩基性:0.8~6.7%

・多染性:4.1~29.1%

・正染性:0.1~5.7%

●その他

●リンパ芽球:-

●リンパ球:5~32.6%

●単芽球:-

●単球:0.7~6%

●形質細胞:0.2~1.7%

●細網細胞:0~3.9%

●巨核球:0~0.1%

●組織肥満細胞:-

■骨髄細胞形態像 骨髄像の正常形態の主なものを図68に示す


測定法 ライト・ギムザ染色による鏡検法,その他必要に応じてペルオキシダーゼ染色,非特異的エステラーゼ染色(αナフチルブチレート染色),ASD染色,PAS染色,鉄染色など


検体量 塗抹標本2~3枚(未固定)


日数 1~7日


目的 ①血球減少症の鑑別診断,②造血器腫瘍の診断と経過観察


NOTE‍ 保険点数:特殊染色を併せて行った場合は,特殊染色ごとにそれぞれ40点を加算する.血液疾患に関する専門の知識を有する医師が,その結果を文書により報告した場合の骨髄像診断加算(240点)


Decision Level

■有核細胞数と巨核球数

 以下に異常を示す疾患をあげるが,数だけで判断せず,他のデータや所見と併せて総合的に判断する.本項「有

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