基準値 ノーマルパターン(健常者であれば20本程度のバンドが分離される)
測定法 SDS-アガロースゲル電気泳動法
検体量 血漿0.5mL(クエン酸加)
日数 7~13日
目的 von Willebrand病(VWD)の鑑別診断
Decision Level
■1型のVWD
VWDの約75%を占める.VWF抗原量(VWF:Ag)が減少.リストセチンコファクター活性(VWF:RCo)低下.リストセチン凝集能(RIPA)低下.第Ⅷ因子活性(Ⅷ:C)低下.マルチマーパターン正常.常染色体顕性遺伝
■2型のVWD
VWFの質的異常.VWF:Agが正常ないし低下.2N型を除きVWF:RCo/VWF:Agは0.7未満(正常0.72~1.26)に低下.常染色体顕性遺伝.ただし2N型は潜性遺伝で発症
●2A型
VWDの12%を占めるとされている.VWF:RCo著減,RIPA著減.largeマルチマー欠如とともに中程度のintermediateマルチマーも欠損している
●2B型
VWDの5%を占めるとされている.VWFの血小板との親和性亢進.VWF:RCo低下.RIPA亢進.マルチマーパターンは問わない
●2M型
VWDの1%ときわめてまれ.VWF:RCo低下.RIPA低下.largeマルチマーは存在
●2N型
VWDの2%ときわめてまれ.VWFの第Ⅷ因子との親和性が低下.Ⅷ:C著減.VWF:RCo正常ないし低下.RIPA正常ないし低下.マルチマーパターンは問わない
■3型のVWD
VWDの5%を占める.ホモ接合体(homozygote)と考えられている.VWF:Ag欠損.VWF:RCo欠如.RIPA欠如.マルチマー欠損.Ⅷ:C著減.常染色体潜性遺伝
■血小板型pseudo-VWD
VWF:Ag正常ないし低下.VWF:RCoやや低下.RIPA亢進.largeマルチマー欠如.常染色体顕性遺伝
異常値のでるメカニズムと臨
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